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TOYOTA、高効率パワー半導体でHVの燃費10%アップを目論む

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トヨタは、デンソー、豊田中央研究所と共同で、新しい素材であるSiC(Silicon Carbide。シリコンと炭素の化合物)によるパワー半導体を開発した。このSiCパワー半導体は、ハイブリッド車などのモーター駆動力を制御するパワーコントロールユニットに採用する予定であり、今後1年以内に公道での走行実験を開始する。
将来的には、現在のシリコンパワー半導体と比べ、HVの燃費は10%の大幅向上、PCUは1/5の小型化を目指すという。

PCUは、走行時にはバッテリーの電力をモーターに供給することで車速を制御するとともに、減速時には回生した電力をバッテリーに充電するなど、HVなどの電力利用において重要な役割を担っている。一方で、PCUは、HVの電力損失の約1/4を占めているが、その大半がパワー半導体であるため、HVの車両全体の電力損失の約20%は、パワー半導体によるものである。従って、パワー半導体の高効率化、すなわち、電流を流す時の抵抗を低減することは、燃費向上のキーテクノロジーのひとつであり、トヨタは、1997年の初代プリウス発売時よりパワー半導体の自社開発に取り組み、HVの燃費向上に努めてきた。

SiCは、シリコンよりも高効率化が可能な半導体材料であり、トヨタグループでは、1980年代から豊田中研、デンソーが基礎研究を始め、2007年からはトヨタも参加し実用化に向けた技術開発を共同で進めてきた。トヨタは、このほど3社で共同開発したSiCパワー半導体(ダイオードとトランジスタ)を採用したPCUをHVの試作車に搭載し、テストコースで行った走行実験において、5%を超える燃費向上を確認した。
また、2013年12月には、電子制御装置や半導体などの研究開発及び生産の拠点である写真の広瀬工場内に、SiC専用の半導体開発のためのクリーンルームを整備した。
今後、さらに高効率化を進め、将来的には10%の大幅な燃費向上を目指す。また、SiCパワー半導体には電流を流す時の抵抗や電流を流したり止めたりするオン・オフ時(スイッチング)の損失が小さいという特徴があり、高周波化しても効率的に電流を流すことができる。この性能を十分に引き出すことにより、PCUの体積の約40%を占めるコイル、コンデンサの小型化が可能となり、将来的にPCUの体積は、現行型比1/5を目指す。

トヨタは、HVなど電動車両の燃費向上において、エンジンや空力性能などの改善はもとより、パワー半導体の高効率化も重要技術として位置づけており、今後は、現在参加している国家プロジェクトでの成果を取り入れながら、SiCパワー半導体の早期実用化に向けて開発を強化していく。本技術は、本日5月21日(水)~23日(金)までの3日間、横浜市のパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展2014」に出展を予定している。

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左:シリコンパワー半導体採用PCU(現行品) 右:SiCパワー半導体採用PCU(目標サイズ)

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左:シリコンパワー半導体ウェーハ(トランジスタ) 右:SiCパワー半導体ウェーハ(トランジスタ)

 

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