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585馬力のメルセデス AMG GT Rを頂点とし、AMGラインナップ拡充

メルセデス AMG GT C ロードスター

メルセデス AMG GT C ロードスター





過去最高の販売記録を記録したAMG

2016年のメルセデスAMGの販売台数は5608台と、過去最高を記録している。また今年1月には、世界初のメルセデスAMG専売拠点「AMG東京世田谷」をオープンした。そんな好調なAMGだからこそ、いま、まさに攻めの姿勢をとっている。

 E 63 S 4MATIC+ステーションワゴン

E 63 4MATIC+ステーションワゴン(1686万円)

まずはAMG E63のラインナップ拡充だ。メルセデスAMG E 63 4MATIC+ステーションワゴンおよびSモデルが追加された。とくに E 63 S 4MATIC+ステーションワゴン は、0-100km/h加速 3.5秒と、世界最速のステーションワゴンである。メルセデスAMG E 63 4MATIC+(セダン)も追加されたほか、期間限定で、1910万円のブラックボディ、 E 63 S 4MATIC+エディション1も販売される。

メルセデスAMG E 63 4MATIC+ステーションワゴン

AMG E 63 S 4MATIC+ (1785万円)

「モータースポーツこそが技術力の優位性を何よりも端的に示す」、この確固たる信念に基づき、AMG(エーエムジー)は1967年に誕生している。その名は、創立者のハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(Aufrecht)、パートナーのエアハルト・メルヒャー(Melcher)、 アウフレヒトの出生地グローザスパッハ(Grossaspach)の頭文字から取られている。

メルセデス・ベンツの市販車をベースに独自の改良を施したレーシングマシンを 製造し、数々のレースにおいて輝かしい成績をおさめてきた。

転機は、1971年のスパフランコルシャン24時間耐久レースである。初参戦にもかかわらずクラス優勝を果たし、総合でも2位を獲得した。AMG メルセデス 300 SEL 6.8のセダンに、AMGのエンジンを載せ、スパの伝説としてAMGの名を世界中に広めることになったのである。1988年からはメルセデス・ベンツと本格的なパートナーシップを組み、1990年にはダイムラー社と協力協定を結び、2005年にダイムラー社の完全子会社化となり、ガルウィングが特徴のSLS AMGを発表した。

GT ロードスター(1834万円)

GT ロードスター(1834万円)

2014年には AMG自社開発モデル第2弾として、メルセデスAMG GTがデビューした。この日に発表された追加ラインナップのGTも、これをベースにしたものである。AMG GT ロードスターと、AMG GT C ロードスターの2台だ。ロードスターながら、クーペと同等のパフォーマンスを発揮する。AMG 4.0リッターV8直噴 ツインターボエンジンが搭載され、GT  ロードスターは最高出力476馬力、2298万円のGT C ロードスターは557馬力で、0-100km/h加速も3.7秒と、ロードスターとは思えぬパフォーマンスの高さだ。ソフトトップがわずか約11秒で開閉、50km/hでの操作ができる。どちらも、GT R同様、完全受注生産モデルとなっている。


そのAMGの最高峰モデルであるGT Rについて、AMGプロダクトマネージャーのアルネ・ウィーブキング氏が丁寧に説明をしてくれた。

AMG4.0リッターV8直噴ツインターボエンジンを搭載し、最高出力585PS、最大トルク700Nmを発揮する、まさにAMGの頂点たるモデルだ。0-100km/h加速はわずか3.6秒。ドイツニュルブルクリンク24時間耐久レースやSUPERGTなど世界で戦うカスタマースポーツレーシングカー「メルセデスAMGGT3」で培った技術をあますことなく注ぎ込まれた公道走行可能なレーシングモデルだ。会場に持ってこられたGTRは、グリーン ヘル マグノを纏い、不気味な輝きを放っていた。以前もご紹介したことがあるが、ルイス ハミルトンが操る動画がめちゃくちゃカッコいいので、必見だ。

特徴として、その空力性能が挙げられる。例えば、AMGパナメリカーナグリル。量産車としてはメルセデスAMG GT Rが初めての採用となる。クロームメッキを施した15本の垂直フィンはメルセデスAMG GT3レーシングカーの外観を想起させる。低く構えたフロントセクションと前傾したフロントグリルによって、「サメの鼻先」のような独特な形状が生まれるとともに、車体が路面に張り付くような視覚効果がある。さらに、クルマの背圧ポイントを下げることで、冷却気流と空力性能を強化する効果があるのだ。

AMG GT RAMG GT R

エアインテーク下部は、車体の幅を強調するとともに、いっそう路面に吸い付くような印象をもたらす。フロントバンパー左右にある大型のエアインテークは、駆動システムに必要な冷却気量の増加に対応している。このため、メッシュに代えてエアロフォルムの水平フィン2本を採用しており、これによって空気の流れを損失なくラジエターへと流す。

幅の広いフロントスポイラーリップはフロントアクスルに働く揚力を低減。また、エアインテーク外側にエアカーテンを追加することで気流を穏やかなものとし、Cd値の向上に役立てている。このエアカーテンは狭い縦向きの開口部によって空気をホイールアーチへ導き、気流特性を最適化するという役割を担っている。

新開発のアクティブ・エアロダイナミクス・システムも注目だ。エンジン前方のアンダーボディにほとんど見えない形で隠れているカーボンファイバー製の重量わずか約2kgのウィングがある。これは、RACEモードで80km/hに達すると約40mm自動で下降し、気流を大きく変化させ、フロントアクスル揚力を250km/h時で約40kg低減してくれる。

同時に、高速でコーナリング時のステアリング精度が高まり、方向安定性がいちだんと向上する。特に、レース時における強い横Gを伴う高速コーナリングでは、確実なステアリングホイールへのフィードバックによってアジリティを高めつつ、常に優れたコントロール性を保ってくれるという仕組みだ。

加えて空気抵抗係数も改善され、リアアクスルに働くダウンフォースは高いレベルに維持されている。システム作動時はフロントエンドのラジエターエアアウトレットが開き、気流をダブルリアディフューザーへ向けて正確に導いてくれる。

フロントバンパーの後端下部に電子制御式垂直ルーバーを備え、電気モーターにより約1秒で開閉することで気流を改善し、空力性能を高める。ルーバーはトップスピードでの走行中や制動時、高速コーナリング時を含めて通常は閉じている。これにより空気抵抗を少なくするとともに、気流をアンダーボディへ導き、フロントに働く揚力を低減している。コンポーネントが一定の温度に達し、冷却が必要となったときだけルーバーを開き、各種ラジエターへ流れる空気の量を最大限に高める。

AMG GT RAMG GT R

AMG GTRは、メルセデスAMGモデルとして初めてAMGリア・アクスルステアリングを標準装備した。このリアアクスルには、通常のコントロールアームに代えて、ステアリングアクチュエーター2個を備えているが、これらはステアリングホイールには機械的には接続されていない。この「バイワイヤ」システムが、リアホイールに対して電子制御で調整を行います。リアホイールのトー角の最大変化量は1.5度となっている。

車速100km/h以下では、リアホイールはフロントホイールとは逆方向に操舵され、実質的にホイールベースを短縮するのと同じ効果をもたらすというわけだ。これにより、コーナー進入時のアジリティがはるかに高まり、ドライビングの楽しさがいっそう大きくなるとともに、ステアリング操作の負担が軽減される。

AMG GT RAMG GT R

逆に車速が100km/hを超えた場合、リアホイールをフロントホイールと同じ方向に操舵することで、実質的にホイールベースを拡大することとなり、操縦安定性を高める。同時に、方向を変える際、リアホイールに働く横Gの増加ペースがかなり高まり、ステアリング操作に対するレスポンスが速くなる。また、メルセデスAMG GTRでは高速で方向を変える際、リアアクスルのグリップが非常に大きくなり、通常リアエンドで発生する細かな振動が減ることで、非常に安定した走りを楽しむことができる。

AMGリア・アクスルステアリングはコーナリング性能を高めるだけでなく、突然の回避操作でもドライバーをアシストすることでアクティブセーフティを強化します。これによってメルセデスAMG GTRは限界域におけるコントロール性が向上した。

ドライブモードは、日常走行の快適性を優先する「C(Comfort)」、ニュルブルクリンクの北コースノルトシュライフェなど一部起伏があるようなサーキット走行に適した「S(Sport)」、ホッケンハイムや鈴鹿サーキットなどのグランプリサーキット走行に適した「S+(SportPlus)」、そして「RACE」の4つのシフトモードを搭載している。

ミシュラン パイロット スポーツ カップ2

ミシュラン パイロット スポーツ カップ2

標準装備のタイヤとして「ミシュランパイロットスポーツカップ2」(前275/35ZR19、後325/30ZR20)を採用している。これは公道走行可能なレーシングタイヤで、サーキットではラップの高速化やタイヤ寿命の最大50%の低減を実現した。

また、9段階調整の「AMGトラクションコントロール」で、リアアクスルのスリップ量を調整することもでき、レース初心者でも乗りやすい配慮がなされている。しかしながら、これだけの装備を有しているにも関わらず、価格は2300万円。もちろん、すぐに買えるという人は少ないであろうが、GT Cなど他のモデルとそう差がなく、思ったよりも手頃に感じないだろうか。価格の面では、企業規模の恩恵で、少量生産のスーパーカーメーカーよりも、だいぶ有利となっている。

日本でAMGは、量産2リッターでは最強の、311馬力を発揮する直4の45シリーズ、専用開発のV6 4マチックを搭載した43シリーズ、4リッター V8や5.5リッターの63シリーズ、1000Nmのトルクフルな65シリーズなどを展開していた。今回の拡充により、46モデルとなったAMG、今年は50周年という記念の年なので、イベントももりだくさんなようだ。










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