JAGUAR

すべて手作業で蘇った限定9台のジャガーXKSSは1億4000万円

蘇ったジャガーXKSS

蘇ったジャガーXKSS




スティーブ マックイーンが愛した名車ジャガーXKSS

ジャガーXKSSといえば、あのスティーブ マックイーンも愛した名車として有名だ。そのXKSSがジャガー・ランドローバーのスペシャル・オペレーションズのジャガー・クラシックによって9台だけ蘇ることになった。トップギア・ジャパン004号でも、そのかっこいい姿をお伝えしたことがある。

トップギア・ジャパン004号でのジャガーXKSS

トップギア・ジャパン004号でのジャガーXKSS

約60年の年月を経て製造を再開された「XKSS」が、米国ロサンゼルスのピーターセン自動車博物館で初披露。ジャガー・クラシックのエンジニアリング・チームによって手作業で仕上げられた、シアーウッド・グリーンの塗装を纏った現代版の「XKSS」は、2017年に納車される予定で、販売価格は100万ポンド(約1億4,100万円)を超える見込みだ。

世界初のスーパーカーとも称される「XKSS」は、当初1954年から1956年にかけて、ル・マン24時間耐久レースで優勝した「D-TYPE」の公道仕様バージョンとして製造されていたが、1957年に発生した英国ミッドランドにあるブラウンズレーン工場の火災により、北米へ輸出される予定だった9台が焼失し、結果として16台しか製造されておらず、希少性が高い。

今年初め、ジャガーは、コレクターや顧客のために、この失われた9台の「XKSS」をジャガー・クラシックで蘇らせることを発表した。ロサンゼルスで初披露された新しいワンオフ・モデル「XKSS」は、約18か月におよぶ研究を経て作られたもので、9台の顧客向け「XKSS」の設計のベースとなっている。

この9台の「XKSS」は、全く新しいものでありながら、シャシー番号は往年の「XKSS」のシャシー番号に続く数字となる。

「XKSS」は、2014年に6台製造した「E-TYPE ライトウェイト」に続き、ジャガーにとって2例目の再生プロジェクトだ。「E-TYPE ライトウェイト」を通じて、当時の仕様を忠実に再現する手法を学ぶことができ、さらに今回、「XKSS」を手掛けることで、その知識やノウハウがより強化されている。

ジャガーXKSSジャガーXKSS

ロサンゼルスで初披露した「XKSS」は、ジャガーが保管していた当時のオリジナルの図面をもとに忠実に再現しているが、今日の技術も融合されている。ジャガー・クラシックのエンジニアリング・チームは、1957年型「XKSS」をスキャンして、ボディからシャシー、そして必要な全パーツに至るまで、完全なデジタル・イメージを構築した。

「XKSS」のボディは、1957年当時と同じマグネシウム合金を使用。オリジナルの型が現存しないため、ジャガー・クラシックが1950年代のオリジナル・ボディをもとに、新たに型を製作した。ボディはこの型をもとに、ハンド・ホイーリングと呼ばれる伝統的な手法で成形される。

ジャガー・クラシックの熟練したエンジニアが原型となるフレームを製作し、それをもとにシャシー構築のためのCAD図面を作成した。フレームメーカーであり531チューブで有名なレイノルズ社と連携しながら、メトリック法ではなく帝国測定法を用いて新しいパーツをつくった。そして、当時の「XKSS」のシャシー・チューブと同様、フレームは銅溶接にしている。

ジャガーXKSSジャガーXKSS

さらに、当時の仕様に忠実に従い、ダンロップ社製四輪ディスクブレーキとプレッシー社製ポンプ、2つのマグネシウム合金ホイールをリベット止めしたダンロップ社製タイヤを採用している。

エンジンは、「D-TYPE」と同じ262hpを発生する3.4リッター直列6気筒を搭載しているが、このエンジンには、全く新しい鋳鉄ブロック、鋳造シリンダーヘッド、3つのウェーバー社製DC03キャブレターが使われている。

インテリアは、オリジナルのスミス社製ゲージがもたらす完璧な遊び心までも再現しており、木製のステアリング・ホイールから、レザーシートのシボ、そしてダッシュボードの真鍮ノブに至るまで、1957年当時そのままだ。

一方で、ドライバーや乗員の安全を確保、向上させるために、若干の仕様変更を加えている。例えば、燃料タンクには現在の燃料の燃焼効率に対応できる、堅牢かつ最新の素材が用いられている。

顧客向けの「XKSS」は年内に製造を開始し、手作業のため、1台当たり、1万人時間がかかる見込みだ

ジャガーXKSSジャガーXKSS

エンジニアリング・マネージャー ケヴィン・リッチ

エンジニアリング・マネージャー ケヴィン・リッチ

ジャガー・クラシックのエンジニアリング・マネージャーであるケヴィン・リッチは次のように語っている。「『XKSS』はジャガーの歴史において最も重要なクルマのひとつです。私たちは、往年のモデルを完全に再現し、“NEW ORIGINAL”バージョンの車両を作ることを約束しました。
ナンバーから、型、全部で2000個以上もあるリベットの位置、ダッシュボードのスミス社製ゲージに至るまで、すべてが当時のままです。なぜなら、それがそうあるべき姿だからです。」

ディレクター ティム・ハニング

ディレクター ティム・ハニング

ジャガー・ランドローバー・クラシックのディレクターを努めるティム・ハニングは次のように述べている。「『XKSS』の製造を再開するプログラムは、ジャガー・ランドローバー・クラシックが持つ世界有数の専門技術によって成し得ることで、それを明確に示す一例となります。私たちは、特別な車両、サービス、パーツ、そしてエクスペリエンスを提供することで、これまでジャガーが築いてきた輝かしい歴史に対する情熱や興味を育てていくことに尽力しています。
ジャガー・ランドローバーでは、当社のクラシック・モデルに対するお客様の要望と期待、情熱にお応えするための体制を万全に整えるべく、2017年にはコベントリーに750万ポンド(約10億5,750万円)を投じて土地を取得し、ジャガー・ランドローバー・クラシックの本部を新設する計画です。私たちは、クラシック・ビジネスを拡大させることで、既存のお客様をサポートしながら、世界中の新世代ファンの方々も取り込んでいきたいと考えています。」



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