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8色の新型ザ・ビートルで、フォルクスワーゲンは信頼回復を積み上げる

新型ザ・ビートルとフォルクスワーゲン グループ ジャパンのティル シェアCEO

新型ザ・ビートルとフォルクスワーゲン グループ ジャパンのティル シェアCEO




販売台数回復には新モデル投入も視野に

フォルクスワーゲンのビートルが4年ぶりにマイナーチェンジを行った。今回は写真のストーンウォッシュドブルーメタリックと取るグリーンメタリックの2色の新色に加えて、限定車で好評だったサンドストームイエローメタリックとハバネロオレンジメタリックを含む全部で8色の構成になった。

新型ザ・ビートル レッド

トルネードレッド

234.9万円のザ・ビートルベース、269.9万円のザ・ビートルデザイン、そしてスポーティーな345.9万円のザ・ビートル2.0Rラインの3グレードがある。3グレードともエンジンやトランスミッションのパワートレインに変更はなく、デザインや安全性やコネクティビティが変更になったものだ。

ビートルはフォルクスワーゲンの歴史と言うべき一台だ。1938年に生産開始をした正式名称タイプワンがのちのビートルになり、この通称カブトムシは大西洋を渡り、1950年代初頭にアメリカに上陸した。アメリカ人には、ビートルあるいはバグ(虫)と呼ばれ、大変な人気となる。

1960年代に入るとセダンやタイプ3が生まれた。国によって愛称は変わったものの、ビートルはいつも人々といっしょにあって、愛され続けた存在であった。1970年にはフォルクスワーゲンゴルフが発表され、追加のフォルクスワーゲンのモデルとして大きな成功を収めた。2003年7月には、メキシコで生産を終了したが、それまでに累計生産台数215万台の記録を打ち立てた。そしてゴルフと並び、フォルクスワーゲンの中で最も販売をされた車の1つとなったのである。

新型ザ・ビートル

ボトルグリーンメタリック。後方に見えるのは、今回の8色をすべてあしらったプロモーションカー

ニュー・ビートルは1994年に、コンセプト1かデトロイトモーターショーで発表され、その後トップシークレットとしてカリフォルニアのフォルクスワーゲンで開発が行われ、製造開始までに4年を要し、1998年から製造が開始された。アメリカでは販売が廃止され開始され、翌年から日本での販売が始まった。それから13年、ビッグマイナーチェンジを経て、ザ・ニュービートルとなる。ビートルは所有者が50パーセントを女性が占めているという。女性の購買意欲をそそるようなユニークなデザインが受けているのではないかと、ティル シェアCEOは語った。
デザインではフロントとリアのバンパーデザインを刷新しスポーティーさが加わった。新しくドライバー疲労検知システムであるを全車標準装備するなど安全面を充実させた。

インフォテイメントシステムもアップグレード。フォルクスワーゲンの純正インフォテイメントシステムコンポジションメディアは全車標準装備であるが、これはミラーリンク、アップルのCarPlay、それからGoogle社のAndroidオートなど3種類のスマホとつなぐことができ、使い勝手が良い。

TSIエンジン

パワートレインに変更はない

「ベース」と「デザイン」には、105馬力を発揮する1.2リッターTSIエンジンにトランスミッションは7速DSGが組み合わされる。

さらにスポーティーさを求めるなら、2.0Lエンジンを積んだビート2.0Rラインがよいだろう。こちらは6速DSGが組み合わされ、211馬力を発揮する。

とはいえ、やはりフォルクスワーゲンといえば、2015年のディーゼル偽装問題の余波だ。シェアCEOは、「確かにチャレンジングな年」であると認め、日本市場に対しても、顧客との距離を縮めるイベントを行ってきている。それが5月からはじまったThink Peopleという試みで、これは日本市場に対する再参入の意味合いがあるという。

2014年度に6.1万台以上を販売し、輸入車ではNo.1だったフォルクスワーゲンだが、2015年度には5万台となり、20%ほど販売台数が落ち込んでしまっている。日本では好調なメルセデス・ベンツに輸入車シェアのNo.1も奪われてしまった。

新型ザ・ビートル

サンドストームイエローメタリック

「販売台数の回復は信頼回復しかない。何より重要なのはお客様の近くに寄り添うことだと思っている。何年にもわたって我々が日本市場に投入した車の台数は65万台にも上る。そのフォルクスワーゲンを買ってくれた人たちを大事にすることがスタートである」と、シェアCEOは述べた。

今年の5月に日本の社長に就任したばかりのシェア氏は、日本市場におけるフォルクスワーゲンのブランド価値を理解するように努めてきたという。5月にはフォルクスワーゲンデイズと題したファンミーティングを行い顧客たちと直接触れ合うようなイベントを開催した。日本の顧客は、フォルクスワーゲン対して単なるブランドではなく、誇りを持っているのだと感じたそうだ。
9月からは仙台、そして袖ヶ浦のサーキットでゴルフGTIのイベントを行った。特に社員に対しては、豊橋の本社に閉じこもっているのではなく、イベントにもどんどん参加して全社一丸となってお客様と接してほしいというふうに声をかけているそうだ。

TSIエンジン

パワートレインに変更はない

ゴルフGTIのイベントでは平日の金曜日だったにもかかわらず、500人を超える人たちが集まって様々な話を聞かせてくれたという。そのことも影響し、VWは単なるモビリティにとどまらず、人生を楽しむ車という位置づけで考えているそうだ。

パサートやヴァリアント、そして今回のビートルなど新モデル投入でテコ入れができればと意気込んでいる。日本でも他車からディーゼルのライバルがでてきているが、フォルクスワーゲンとしては、全レンジの中からディーゼル車導入のタイミングを図っているそうだ。というのも、環境を考えるというのであれば、ディーゼル以外のプラグインハイブリッド、そして将来的には電気自動車を導入したいという考えもあるからだ。

販売面で以前の水準まで戻すのはすぐにというわけにはいかないであろうが、シェアCEOの言うように、顧客とのコミュニケーションを図りながら一歩一歩信頼回復を取り戻していく他はないのかもしれない。だが、一番速い回復方法は、新商品の投入だと思われる。近い将来、電気自動車が市販段階に入れば、信頼も一気に回復していくだろう。その日を楽しみにしたい。


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