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クルマで事故を起こしたときの自動車保険対応に不満が出ている理由




過去5年間で保険会社の事故対応満足度が低下

f87afc59d889df714faa22307388cf76_s「運転していると楽しい」「仕事でクルマが絶対必要」など、クルマは私達にたくさんのメリットをもたらせてくれる道具だ。だが、不幸にして事故に遭ってしまうこともある。そのために自動車保険への加入は欠かせないものとなっているが、ここ5年間、自動車事故対応への不満が浮き彫りになっているという。

J.D. パワーが2016年日本自動車保険事故対応満足度調査の結果を発表した。それによると、2012年から2016年までの過去5年間の事故対応満足度は、業界全体で2012年の689点から2016年の667点へと22ポイントも低下している。ファクター別にみると、総合満足度に対する影響度がもっとも大きい「保険金支払」の低下が顕著であった。

事故受付から保険金支払までの一連の報告や説明において、顧客が「すべて納得した」場合の保険金支満足度は693点、そうでなかった場合には508点と185ポイントもの差異が生じていた。保険金支払における満足度向上には顧客の納得する報告、説明が重要といえよう。

一方、過去5年間で事故受付から保険金支払までの一連の報告や説明に関して「すべて納得した」という割合は全体で80%から74%へと低下している。横ばいに留まった会社もあるが、多くの保険会社が低下傾向にある。もっとも低下した会社では80%から68%へ12ポイントの大幅な低下が見られ、保険金支払満足度も732点から大きく71ポイント低下して661点となった。

結局、過失割合とそれによる賠償金額、いわば結果について納得がいかないということであろう。担当者が悪いというわけではなく、事故を起こしてみて初めて、その制度設計の現実に気づく人が多いと思われるので、この溝を埋める手段は難しいだろう。結論から言えば、「事故を起こしたら負け」といえるのではないだろうか。だが、現状の制度設計の中でも、改善策はあるとも言えそうだ。

納得感の醸成にあたっては顧客対応の最前線に立つ事故対応担当者の活動が大きく寄与している。事故対応担当者が顧客に対し、「契約状況や加入している保険の補償内容について説明」を実施した場合には、しなかった場合に比べ保険金支払満足度は161ポイントも高い。さらに事故を経験した後、引き続きその保険会社で自動車保険を契約しているという継続契約率も、事故対応担当者からこのような説明を実施した場合としなかった場合では10ポイントもの差が生じている。

2013年より運用が開始されたノンフリート等級別料率制度改定以降、事故対応を受けた後の保険料の上昇率が高くなったことで、これまで以上に事故対応時における顧客が納得する報告、説明が必要となっている。それゆえ、保険会社各社には、事故対応担当者による顧客への報告や説明活動を強化することが望まれる。それにより、顧客に納得感が醸成され、満足度が高まり、ひいては継続契約へとつなげることができると言える。

_prw_PI1fl_X9g4845M担当者がより、個別の事故に対して丁寧にあたったかどうかが、満足度を上げる鍵と言えそうだ。だが、丁寧にあたるということは、時間というコストがかかってしまうことでもある。保険会社は、満足度を上げてリピーターや新規参入顧客を増やさないとならないし、満足度を上げるには、専門性が上がるような教育を従業員に施さないとならないことや、場合によっては解決まで時間を要することも含まれるので、その最適化については悩ましい部分も多いはずだ。

ちなみに、保険会社別だと、ソニー損害保険が総合満足度スコア705点となり、2年連続で第1位となった。同社は「事故受付体制」「事故対応担当者」「保険金支払」の3つのファクターでトップとなっている。第2位は富士火災海上保険であり、「事故対応担当者」はソニー損害保険と同スコアでトップ、さらに「調査/認定結果」でもトップとなっている。第3位はチューリッヒ保険会社となり、「事故受付体制」「事故対応担当者」「調査/認定結果」「保険金支払」において、業界同等以上の評価となっていた。

まずはドライバーが事故を起こさないように細心の注意を払うべきであるし、そのためにはドライバーのアシストシステムのついたクルマに乗ることも防御策の一つといえる。







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