試乗記SUBARU

WRX STIやインプレッサなどスバルのAWD技術、雪上でその神髄を体感【5】

_MG_4417



VDCオフにして考えてみた、スバルのAWDにおける限界とは?

積極的にドリフトさせたいなどというのは、確かに雪道ドライビングの醍醐味ではある(安全な場所でというのは絶対条件だが)。じつはドリフトさせたいとなると、横滑りを防止してくれるVDCは邪魔になるというのも事実としてある。滑らせようとすると、ブレーキやエンジン出力で抑えてくれるのだから、確かに邪魔だ。

_MG_4876_MG_4305

そこでオフにするとどうなるのか? さすがに危険だろうと思うかもしれないが、これがまた安心できるのだ。普通に走るなら、VDCはオンにしてコーナーをトレースするように曲ればいいのだろうが、「お尻が流れたら、カウンターを当てるのが楽しい」「タイトコーナーはステアリングできっかけ作ってアクセルで曲りたい」など、積極的に姿勢を変えたいと思ったとき。スバルのAWDシステムたちは、頼もしい味方になってくれる。

今回、改めてオフにして試乗してみた結果わかったのは、前輪のトルクが重要であるということ。もちろんリヤから押してくれるのも大切なのだが、トルクが掛かりすぎるとそれこそテールスライドの原因になるだけなので、あくまでもほどよいレベルにとどめてくれたほうがいい。それよりもステアリングを切りつつ、踏み込んだ際の「前から引っ張ってくれる感」のほうが大切だ。スバルのAWDたちはこの点が「チャンとわかっている」わけで、これを武器に雪上でもグイグイと走ってくれたのは大きな収穫だった。

_MG_4945_MG_4417

またタイヤに関してはブリヂスンのサポートにより、最新のスタッドレスである「ブリザックVRX」が装着されていた。こちらのグリップ力の高さは相当なもので、結局どんなにAWDが各輪に最適なトルクを伝えようとも、タイヤがダメでは意味なし。その点では、余すところなく路面にトルクを伝えるという点では、文句なしのスタッドレスだった。

試乗を終えて思ったのは、結局はAWDだけの話しではなく、安全も含めたスバルのクルマ作りそのものにたどり着くということ。あくまでも操作するのは人間ゆえ、ベースのクルマ作りをまずはしっかりとする。そのうえで、電子制御はアシストに徹する。もちろんスバルの哲学でもあるだろうが。だから、VDCをオフにした”素”の状態でも操りやすいのは当然のことなのかもしれない。

_MG_4372

それを一番感じさせられたのは、全日本ラリーや全日本ダートラ、PCWRCなどで活躍する鎌田卓麻選手の走りに同乗させていただいたとき。我々が試乗した車両を使ってのものだったが、サスペンションの挙動やポテンシャルを含めて、市販車とは思えない安定感を披露してくれたのには驚かされるばかりだった。


 
バックナンバーはこちらから【1】 【2】 【3】 【4】


トラックバックURL: http://autocq.co.uk/news/14015/trackback

コメントを残す

名前およびメールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です


*

subscribe RSS