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【TMS2015】812,500人の入場者の91%が満足のワケ

日産IDSコンセプト

日産IDSコンセプト



東京モーターショー2015が見せた自動運転社会

メルセデス・ベンツ ヴィジョンTokyo

メルセデス・ベンツ ヴィジョンTokyo

江東区・有明の東京ビッグサイトで10月29日(木)から11月8日(日)までの11日間開かれた東京モーターショー2015が閉幕した。入場者数は812,500人と前回902,800人の10%マイナスとなってしまったが、閉幕日の天候があいにくと雨で気温も低かったことが影響しているようだ。

ただし、来場者の満足度は前回の87.3%に対して91.0%、次回の来場意向も前回の86.7%から89.2%と上昇した。この理由はなんだろうか。

「プロの運転による乗用車同乗体験試乗会」や「二輪車試乗会」など、参加型イベントを定着させ、東西ホールでの移動に無料シャトルバスを出すなど、利便性を高めたことも、来て良かったと感じるポイントとなっただろう。

だが、一番の理由は、自動運転車をはじめとする、自動車社会の未来のあり方を、現実味を持って見せてくれたことにあるのではないだろうか。

「自動運転ビジョン」について説明する池自工会会長

「自動運転ビジョン」について説明する池自工会会長

モーターショーの主催である自工会の池会長がシンポジウムで自動運転へのビジョンを示したことをはじめ、各メーカーからは、自動運転のコンセプトカーも数多く出展された。インフラの整備と各メーカーの開発車両をつなげて、未来の自動運転社会の方向性を指し示した池会長の説明にワクワクした人も多かったと思う。

日本は今後、ますます都市と地方の差がついてしまう、高齢化社会へと突入する。人口減少は避けられない事実である。自動車をはじめとする輸送を担う人口、とくに若手が減ってしまうことは明らかだ。それであるならば、輸送に関わる損失を最小にしていかなくてはならない。

スバル・ヴィジヴ・フューチャー・コンセプト

スバル・ヴィジヴ・フューチャー・コンセプト

現在、年間57万件の交通事故件数があり、4100人以上が死亡している。交通事故による経済損失は、5.7兆円。財源不足を嘆き徴収を行うだけではなく、この経済損失を少しでも埋める努力をすることがたいへん重要だ。そして、交通渋滞による時間の損失は、年間で33.1億人時間、経済損失は10兆円だという。30km/hが15km/hに落ちた場合、CO2の排出量は30%も上昇してしまう。

この損失を埋める大きなポイントが自動運転技術というわけだ。もちろん、皆がそう思っているように、一足飛びに完全自動運転に移行できるわけではない。だが、スバルのアイサイトなど衝突軽減ブレーキや、車間/速度距離を適当に保つ、キープレーンシステム、駐車支援など、既に実現がなされている運転支援技術が自動運転への進化の入り口なのである。つまり、私たちは、既に来るべき自動運転社会に足を踏み入れているということだ。

クルマのセンサーでは捉えきれない情報をドライバーに伝えるITSコネクトが搭載されるプリウス

クルマのセンサーでは捉えきれない情報をドライバーに伝えるITSコネクトが搭載されるプリウス

今回のモーターショーで発表されたトヨタの新型プリウスのようにITSが搭載されることも自動運転への方向性を示唆している。そのほか、日産のIDSコンセプトやスバルのヴィジヴ・フューチャー・コンセプト、メルセデス・ベンツのヴィジョン・トーキョーなど、近い未来から、少し先の未来まで自動運転社会のあり方をさまざまな形で見せてくれた。

だからこそ、東京モーターショー2015は、満足度が上がったのではないかと思われる。現在、既に見えている最新技術と、最終的に日本のクルマ社会が到達すべき道筋を見せてくれたのが今回のモーターショーだったのではないだろうか。

そして、世界の自動車技術の覇権を握るのが日本でなる可能性を強く感じてしまったのは、筆者だけではあるまい。東京モーターショーに勢いがなくなってきたと言われてきた時期もあったが、FCVや自動運転技術をもってして、巻き返しを図れたように思ったのだが、いかがだろうか。プレスデーの会場では、欧米やアジアからの外国人記者が目立っていたように感じた。海外メディアからも、日本の自動車社会は注目をされ続けていくと思う。



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